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注意点《1》 「その内容が書かれた時期」

少し概念的な話を続けましたので、
お伝えしたかった趣旨やご注意いただきたいことを
具体的にまとめていきますね。

まず、
改正個人情報保護法は、
その条文や政令、委員会規則は、
その全文が公表されているので、
誰でもそれを読むことができます。

ただ、事業者にとっては、
それだけでは具体的な対応がしにくいため、
法の「解釈」が書かれた公式な文書である
ガイドラインやQ&Aが公表されています。

それらの文書は、
その最新版が個人情報保護委員会のWebサイトから、
ダウンロードできますので、間違いの余地はなく
もちろん信用してよいものであることは、
皆さんご存じのとおりですね。

ここで注意することがあるとすれば、
以前にダウンロードしてあったものは、
更新されているかもしれないので、
最新のものをダウンロードしましょう、
ということですね。

ちなみにガイドラインについては、
これまで多くの事業者のよりどころであった
経済産業分野のガイドラインは廃止され、
個人情報保護委員会のガイドラインに移行しています。

次に、
これらの文書を全部読むのは大変であったり、
わかりにくいということで、
委員会から公表されている以外の、
弁護士さんや一般の人が書いた
Webサイトや書籍を参考にすることもあるでしょう。

その際に、
まず注意《1》として、
執筆時期に特に注意してください、
ということです。
古いものは、今では間違いであることが
書かれている場合があるということです。

一つの目安として、
政令と委員会規則が公布されたのが、
2016年10月5日です。
これ以前のものは、
原則参考にしない方がよい
と思います。

たとえば、
東京弁護士会から、
主に弁護士向けに「LIBRA」という月刊雑誌が
発行されています。その、2016年5月号で
「個人情報保護法改正・マイナンバー」
と題して、巻頭特集が組まれていました。

その前年9月に公布された改正法と、
その後の国会答弁等を参考に書かれていて、
個人情報保護法制に精通している弁護士が
解説しているので、実務において参考にせよ、
と書かれていますが、
実際、とてもわかりやすくまとめられており、
当時は私もとても参考になりました。

しかし、法改正概要の説明の中に、
「個人情報データベース等の定義において、
政令で除外されるものとして、電話帳、カーナビ、
同窓会名簿、自治会名簿等が予定されている。
そうすると、・・自治会名簿だけ取り扱う自治会
は、・・・個人情報取扱事業者に該当しないと
考えられる。」
と記載されています。

ところが、
その「予定」が変わりました。
電話帳、カーナビは除外項目とされましたが、
同窓会名簿、自治会名簿は除外されませんでした。

逆に、今、
個人情報保護委員会の中小企業サポートページの冒頭には、
「事業者には営利・非営利を問わず、個人情報を
データベース化して事業活動に利用していれば
該当します。
このため、企業だけでなく、個人事業主・NPO法人・
自治会・同窓会等も該当し得ます。」
と、注意が書かれています。

議論の末、除外対象から除外されたので、
より明確に記載されたのではないかと思います。

このように、
国会答弁や委員会議事録など、
詳細にウォッチされたいた方ほど、
状況をよくご存じで、
そしてそれを少しでも早く多くの人に伝えよう
と尽力された方ほど、
今では裏目にでてしまっているという
皮肉な結果になってしまっています。

どれだけすごい人が書いたものであっても、
すべての公式な文書が公布、公表される前のものは、
参考にするのは危険ということです。

あと、
委員会のガイドラインが公表されたのは、
2016年11月30日です。
これで事業者の対応方法がやっとわかる
という項目もあります。
さらに、そのQ&Aが公表されたのは、
2017年2月16日です。
細かく言うと、ここでやっとはっきりした
という項目もあります。
これらが「時期」確認のヒントになりますね。


注意点《1》は「その内容が書かれた時期」です。
委員会規則等の公式文書は最新のものか確認すること
参考にする書籍やWebサイトは執筆時期を確認すること
「その内容の書かれた時期」に注意しましょう
ということです。
ご参考まで。

 

 

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